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唯「最近、あずにゃんのスキンシップが激しすぎる気がするんだけど……」モグモグ 律「んー?何だ、惚気か?余所でやってくれ余所で」 唯「違うよ!」 澪「うん、まあ最近の梓はグイグイ押して行ってるよな……っと、律」ヒョイ 律「おっ、サンキュー。へへ、澪の卵焼きは美味しいんだよなー♪ほい、お返し」ヒョイ 澪「ありがと」 紬(何て自然なお弁当交換……!さすがりっちゃんと澪ちゃんね!) 唯「グイグイ来すぎだよー……」 律「いいじゃん、スキンシップ好きだろ?もともと唯が梓に抱きつきまくってたんじゃん」 唯「そうだけどさ、あれは恥ずかしがるあずにゃんが可愛くて……」 紬「あら?唯ちゃんは積極的な梓ちゃんは嫌いなの?」 唯「そ、そういうわけじゃないけど……」 律「梓も戸惑う唯が面白くてエスカレートしてるのかもな。いっそ梓の攻めを受け入れてみたらどうだ?」 唯「むっ、りっちゃんにしては良い意見だね。あずにゃんを受け入れて、それで……」 紬「にゃんにゃんして、イケるとこまでゴーね!」ウフフ 唯「ダメじゃん!」 澪「……」メモメモ 律「ん?みーお、何書いてんの?」 澪「いや、良い歌詞が浮かびそうな気がしてさ。女の子のアクティブな恋を描く感じで……」 紬「モデルは梓ちゃん?凄い曲が出来そうね!」 唯「……うん、すごい変態ソングが出来る悪寒がするよ……んっ、私ちょっとトイレ行ってくるね」 ―――― 梓「最近、唯先輩とのスキンシップが足りない気がするんだよね」モグモグ 純「はい?梓いっつも唯先輩にベタベタしてんじゃん」 梓「まだ足りないんだよ。私の唯先輩分はチャージに時間がかかるからね」 純「唯先輩分ってあんた……」 梓「あ~、唯先輩の胸に飛び込んで思いっきりギューってしたいなあ」 憂「あはは、お姉ちゃんあったかくて気持ちいいもんね~」 梓「うんうん、柔らかいしいい匂いするし、最高だよ」 憂「お姉ちゃんに抱きしめられるとホワホワしちゃうよね」 純「何だこの会話」 梓「あーあ、唯先輩の話してたら余計に唯先輩分を補給したくなってきちゃった」 純「放課後まで我慢しなよ発情猫」 梓「放課後までかあ……ん、私ちょっとトイレ行ってくるね」 純「あ、私も行くー」 梓「え?私三年のトイレ行くけど」 純「三年生のトイレ!?何でわざわざそんな遠い所に……」 梓「もしかしたら唯先輩に会えるかもしれないじゃん」 純「梓、そんな涙ぐましい努力を……」 梓「それにもしかしたら、唯先輩と一緒に個室に入れるかもしれないし」 純「そんなことはありえない」 梓「というわけで私は行くね、じゃあまた後で!」ダッ 純「あっ、……行っちゃった。憂、トイレ行かない?もちろん近いとこのね」 憂「うん、行くよ」 唯「あっ」 梓「あっ」 唯「あずにゃんもトイレ?奇遇だねー」 梓「はい、奇遇ですね」 唯「でもここのトイレってあずにゃん達の教室から遠いよね?何でここに……」 梓「決まってるじゃないですか。唯先輩に会うためですよ」キリッ 唯「ふえっ!?……そ、そっかー///」 梓「会えてよかったです」 唯「むむ……あずにゃんも言うようになったねえ」 梓「成長したんです。褒めて下さい。唯先輩分を補給させて下さい」 唯「唯先輩分とやらが何なのかは知らないけど、とりあえずトイレが先だよあずにゃん君」 梓「あ、そうですね。じゃあ一緒に入りましょう」 唯「一緒には入らないよ?」 梓「私って真ん中の個室って何故だか好きじゃないんですよね。奥のほうでいいですよね?」 唯「無視しないであずにゃん!」 …… 唯「何だか最近あったかくなってきたね~」 梓「そうですね」スリスリ 唯「……」 梓「……♪」クンカクンカ 唯「あずにゃんや」 梓「はい?」 唯「熱いうえに歩きにくいから、その絡みつくようなくっつき方はやめない?」 梓「え?嫌です」 唯「即答だね」 梓「唯先輩、シャンプー変えました?」スンスン 唯「あと匂い嗅ぐのもやめてね」 梓「わがままですねえ」 唯「あずにゃんには言われたくないよ」 梓「ご存じのとおり、私は唯先輩にくっついてないと死んでしまうんです」 唯「初耳だよそんなこと……ほら、とりあえず離れた離れた」グイー 梓「あう……ゆいせんぱいぃ……」グスッ 唯「何で泣くの!?」 梓「ひっく、ぐす……」 唯「ああもう、じゃあ手!手をつなごう!」ギュッ 梓「あ……えへへ、唯先輩の手あったかいですね」 唯「泣いた子がもう泣きやんだよ」 梓「恋人つなぎってこんな感じでしたっけ?」 唯「わわっ!?指を変なふうに絡ませてくるのはやめてあずにゃん!」 梓「ふふふ、唯先輩をねっとりと絡めとってあげます」 唯「変な言い方もしないの!もーっ!」 紬「梓ちゃん、ついに泣き落しまで会得したというの……!?」 律「振り回されてるなあ唯のやつ」 澪「……」 律「ん?澪、どうかしたのか?」 澪「い、いや、何でもない……」 紬「あらあら?唯ちゃん達を見て、りっちゃんと手をつないで帰りたくなっちゃったとか?」ワクワク 澪「ぅえっ!?ち、ちが……っ!///」 紬「もう、澪ちゃんってば素直じゃないんだから!ほらほらりっちゃん、澪ちゃんをエスコートしてあげないと!」 律「ええっ!?え、えーと、その……んっ///」ギュッ 澪「り、りつ……えへへっ」ニコッ 紬「こういう初々しいのもいいわあ……」ウットリ …… 梓「むう……」 唯「ん?どうしたのあずにゃん、唸ったりして」 梓「あ、唯先輩。実は進路のことでちょっと……」ペラッ 唯「進路調査票かあ。あずにゃんもそろそろ将来について考える時期なんだねえ」 梓「はい。色々考えてはいるんですが、何故か先生に書き直せって言われちゃいまして……」 唯「ああ、あるある!私もミュージシャンって書いて、さわちゃんに呆れられちゃったんだよね~」 梓「先生たちは頭が固いんですよ」 唯「でもあずにゃんって成績良いし普通に進学じゃないの?どれどれ、何て書いて……」 唯「……」 梓「どうして固まってるんですか唯先輩」 唯「いや、あずにゃん?」 梓「はい?」 唯「私の目に狂いがなければ、この調査票には『お嫁さん』って書いてあるように見えるんだけど……」 梓「書いてありますね」 唯「しかも、『唯先輩の』っていう修飾語までついてるし……」 梓「唯先輩のお嫁さんを希望しているんですから当たり前でしょう」 唯「……」 梓「……」 唯「ああもう、ちゃんと書き直しなさい!こんなの通るわけないじゃん!」 梓「えー」 唯「えー、じゃないの!もうっ!ご丁寧に名前欄が『平沢梓』になってるし!」 梓「中野唯のほうがいいですかね?」 唯「いや、そういう問題じゃなくてね……」 梓「私的には唯先輩のお嫁さん的ポジションが良いので、平沢姓を推したいところなのですが……」 唯「はあ……何かあずにゃんと話してるとたまに凄く疲れるよ……」 梓「私は唯先輩と話してると凄く元気になりますよ?」 唯「うん、それはいいからとにかく書き直し!ほらほら、ペンを持って!」 梓「むう……」ブー 唯「むくれないの。ほら、ちゃんと大学進学って書いて」 梓「……」 唯「あずにゃん?」 梓「……唯先輩と、一緒の、大学っと」カキカキ 唯「……まあそれくらいならいっか。みんなでバンド出来るし、ね」 梓「はい。ずっと一緒にいたいです……」 唯「あずにゃんは甘えんぼさんだねえ」ナデナデ 梓「えへへ……結婚はとりあえず大学に行ってからですかね」 唯「はいはい」 …… 唯「ふわああ……眠いぃ……」フラフラ 梓「ほら、しっかりして下さいよ唯先輩。危ないですよ」サワサワ 唯「……体を支えるフリして変なとこ触るのはやめようね、あずにゃん」 梓「ちっ」 唯「それにしても今日は疲れたねえ」 梓「久しぶりにいっぱい練習しましたからね」 唯「すっかり暗くなっちゃったねえ……早く帰らないと」 梓「そうですね……あっ」 唯「ほえ?」 キラッ 梓「……流れ星ですよ、唯先輩」 唯「わあ……」 梓「綺麗ですねえ。唯先輩ほどじゃありませんけど」 唯「そうだねえ」 梓「せっかく誉めたのにスルーですか。顔を赤らめて慌てて否定しちゃうとか、そういう可愛い反応を見たかったんですが」 唯「流石に使い古された言葉でそんな過剰反応はしないよ」 梓「むう……」 唯「ところであずにゃん、流れ星って見ている時に三回願い事をすると叶うっていうよね?」 梓「ああ、言いますね」 唯「私あれ成功したことないんだよね~」 梓「そうなんですか?まあ普通にやっても無理な気はしますが……あっ」 唯「え?あっ、また流れ星!」 キラッ 唯「えっとえっと、ギターがもっと上手く……いや、美味しいものをもっといっぱい……あれえ」ワタワタ 梓(唯唯唯) 唯「うう、やっぱり無理だったよ……見えなくなるの早いよお」 梓「ふっふっふ、私はたぶん成功しましたよ?」 唯「ええっ、本当に!?あずにゃんすごーい!」 梓「えっへん。褒め称えて下さい、ハグして下さい」 唯「もう、あずにゃんはそればっかり……おめでとう♪」ギュウッ 梓「……♪」 唯「ところで何をお願いしたの?」 梓「ふふ、秘密にしときます」 唯「え~?あずにゃんのけち~」 梓「でもまあ、叶えてもらえそうではありますよ?」 唯「へえ、いいなー」 梓「というか、現在進行形で叶ってるのかも」ボソッ 唯「あずにゃん、何か言った?」 梓「いえいえ。早く帰りましょう、唯先輩」グイッ 唯「わわわっ、急に引っ張らないでよ~!」 …… 梓「……」 唯「ふんふん♪」 梓「……」 唯「らんらん♪」 梓(唯先輩が、構ってくれない……私以外の子に夢中になってる……) 唯「えーっと、確か替えがこの中に……」ゴソゴソ 梓(唯先輩……)グスン 唯「あれー?どこに入れたんだっけ?」 梓(あずにゃんはここですよ。もっと構って下さい……)ウルウル 唯「う~ん……」ゴソゴソ 梓(ゆい、せんぱいぃ……) 唯「あっ!ここにあったのか~」 梓(ううう……私から唯先輩を奪う、憎き存在……) 唯「待たせてごめんね。今すぐ取り替えてあげるからね~♪」ナデナデ 梓(唯先輩を夢中にさせ、あのしなやかな指にいつも優しく触られてるあの子……) 唯「よーし、行くぞ~……」プルプル 梓(私だって唯先輩といつも一緒にいたいのに!あんなことやこんなことをしたいのに!) 唯「とりゃー!」パチンッパチンッ 梓(許せないよ……) 唯「ふい~、一仕事終了!次はっと……」 梓「許せないよギー太!唯先輩をかけて勝負だ!」ガタッ 唯「こらこら、無機物に嫉妬しないの」ペチン 梓「あう」 唯「まったくあずにゃんは……」 梓「唯せんぱぁい……」グスッ 唯「もう、ギー太の弦を張りかえたら一緒に練習するんでしょ?それまでおとなしく待ってなさい」ナデナデ 梓「にゃあ……」 律「平和だなー……」ズズー 澪「そうだな」 紬「……」 律「どうしたムギ、黙り込んじゃって」 紬「ううん、りっちゃんは澪ちゃんのエリザベスに嫉妬したりしないのかなあって」 律「はあっ!?す、するわけないだろー!」 紬「そうなの……?澪ちゃんはどう?りっちゃんがドラムにかかりっきりで寂しくなっちゃったりしない?」 澪「いや、別にそういうのはないな」 紬「ふむ……」 紬(自分がお互いの一番だと理解し合っている故の正妻の余裕という感じかしら……?) 紬「それもまたよし!」フンス! …… 梓「……」 唯「あれ?あずにゃん、どうしたの?」 梓「あ、唯先輩。見て下さい、雨ですよ雨」 ザー… 唯「あー、今日は夕方から降るかもって言ってたからねえ」 梓「……唯先輩、傘持ってきてます?」 唯「うん!憂が持たせてくれたんだ~♪」 梓「そうですか……」 唯「もしかしてあずにゃんは持ってきてないの?」 梓「はい、うっかりしてました」 唯「おおう、しっかり者のあずにゃんにしては珍しいミスだねえ」 梓「そうですね……あの、」 唯「じゃあ一緒に入ってく?あんまり大きい傘じゃないけど」 梓「……はい、お願いします!」パアアッ パシャパシャ 梓「えへへ……相合い傘ですね」 唯「そうだねー。あずにゃん、肩濡れたりしてない?」 梓「大丈夫ですよ、唯先輩にしっかりくっついてますし」ギュー 唯「……ちょっとくっつき過ぎな気がするなあ」 梓「濡れちゃわないようにするためですよ。唯先輩ももっと私にくっついて下さい」ギュー 唯「……まあいっか」 憂「あれ?梓ちゃんは折りたたみ傘を持ってたような……」 和「ふふ、唯と相合い傘をしたくて嘘をついちゃったのかしら?可愛いわね」 憂「……」 和「どうしたの?」 憂「えっと、傘忘れちゃったから……和ちゃんのに入れてくれないかな?」モジモジ 和「え?でも憂も……」 憂「……ダメ?」ウルウル 和「……はいはい。一緒に帰りましょ」 憂「えへへ、ありがとう!」 戻る
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梓(93)「何ですか唯さんや」 唯(94)「皆死んでしまったねぇ…」 ※ 唯(94)「まぁ煎餅でもどうだい」 梓(93)「こんな固いの食べられませんよ」 唯(94)「饅頭はどうだい」 梓(93)「甘すぎて食べられませんよ」 唯(94)「この年で好き嫌いなんて……悪い子だねぇ」 梓(93)「唯さんじゃあるまいし」 唯(94)「散歩に行くかい?」 梓(93)「こんな雨の中?」 唯(94)「じゃあげえむでも」 梓(93)「できるわけないでしょ」 唯(94)「じゃあもう寝ちゃおうか」 梓(93)「今起きたばかりでしょう」 唯(94)「じゃあ何をするんだい」 梓(93)「ギター弾きましょう」 唯(94)「えぇ~」 梓(93)「演芸大会は一週間後ですよ。練習しなきゃ」 唯(94)「そんなのは適当でいいんだよ。誰も年寄りにゃ期待してませんよ」 梓(93)「……出ようと誘ったのは唯さんじゃありませんか」 唯(94)「いや~ゆいあずはライフワークだからねぇ」 梓(93)「78年連続出場がかかってますからねぇ」 唯(94)「切りがいい80年連続までは続けたいねぇ」 梓(93)「そろそろ限界ですよ」 唯(94)「諦めちゃだめだよ。わたしゃ舞台上で死ねりゃあ本望だよ」 梓(93)「唯さんはまだやんちゃ盛りですねぇ」 唯(94)「じゃぁ始めよっかぁ」 梓(93)「はい。私ギター取って来ますね」 唯(94)「いやいやあずにゃん」 梓(93)「はい?」 唯(94)「その前にやることがあるでしょう」 梓(93)「お手洗いですか?」 唯(94)「のんのん。わかってないなあ、あずにゃん」 梓(93)「わかってますけどね。何十年の付き合いだと思ってるんです?」 唯(94)「そだよねぇ」 梓(93)「練習してからです」 唯(94)「えぇ~力が出ないよぉ。おねがぁ~い」 梓(93)「全く。しょうがないですね」 唯(94)「おうおう悪いねぇあずにゃん」 梓(93)「ふぅ。こんな安いお茶でもおいしいもんですね」 唯(94)「値段は関係ないよ。大事なのは気持ちを込めて入れることだよ」 梓(93)「……そうですね」 唯(94)「……あずにゃんのお茶も、おいしいよ」 梓(93)「……そう言って頂けて嬉しいです」 唯(94)「んー。なんだか眠くなってきちゃった」 梓(93)「これから練習ですよ」 唯(94)「まあまあ。放課後は長いよ、あずにゃん」 梓(93)「私がそのセリフに何度裏切られたと思ってるんです?」 唯(94)「そろそろさわちゃんも来る頃合いだしぃ」 梓(93)「さわ子さんは町内のカラオケ大会に行ってます」 唯(94)「生まれてこのかた94年、茶柱が立ったことがないんだよ」 梓(93)「それ逆に凄いです」 唯(94)「だからここで頑張ろうかと」 梓(93)「もっと他に頑張ることがあるでしょ」 唯(94)「梓は相変わらず堅苦しいなあ」 梓(93)「似てませんよ」 唯(94)「ってあれ?もう急須空っぽだねぇ」 梓(93)「こんなこともあろうかと最低限のお茶しか入れてこなかったんだ。 唯の考えそうなことだからな」 唯(94)「似てないよ」 梓(93)「すみません」 唯(94)「う~ん、じゃあどうしよっかぁ」 梓(93)「練習回避することに頭使わないでください」 唯(94)「よし、でばんだよ~ギー太~」 梓(93)「いまいちやる気が感じられませんが、はい、どうぞ」 唯(94)「おやまぁ久しぶりだねぇギー太ぁ。大きくなったねぇ」 梓(93)「ホラーですか」 唯(94)「あらあらむったんもしばらく見ない内にまた大人っぽく」 梓(93)「私達はババっぽく、ですね」 唯(94)「う。しばらく会わない内に太ったね、ギー太」 梓(93)「無理しないでください」 唯(94)「いやいや。ギー太の愛を受け止めぬわけには」 梓(93)「……しょうがないないですねぇ」 唯(94)「? どうしたのあずにゃん。むったん置いちゃって」 梓(93)「今日はむったんはお休みです。代わりにギー太に頑張ってもらいます」 唯(94)「へへっ。お姉さん達が可愛がってあげるよギー太……」 梓(93)「年甲斐もないこと言わないでください」 唯(94)「あずにゃん、やきもちぃ?」 梓(93)「あはははははは」 唯(94)「あずにゃん…昔は可愛かったのに……」 梓(93)「この歳で可愛いなんて言われたくありません」 唯(94)「お隣のおばあちゃんは可愛いおばあちゃんとして有名だったよ」 梓(93)「確かに亡くなったのが最近のことのように思えるくらい元気な方でしたね」 唯(94)「不思議なものだね」 梓(93)「何がです?」 唯(94)「私がおばあちゃんになってもおばあちゃんはおばあちゃんなんだなぁって」 梓(93)「唯先輩らしいですね」 唯(94)「そかな?」 梓(93)「唯先輩はいつまでも唯先輩ですよ。私にとってはね」 唯(94)「喜んでいいのかな?」 梓(93)「いいですよ。唯先輩は15の春に出会って以来そのままです」 唯(94)「……人生を悔い改めるべきだね」 梓(93)「いいんですよ」 唯(94)「よかったのかな? 支えられてばかりの私がこんなに生きて?」 梓(93)「誰かを支えてないと生きられない人もいるんです。だからいいんです」 唯(94)「私も誰かを支えたかったよ」 梓(93)「わかってないですね」 唯(94)「え?」 梓(93)「いえ、それが唯先輩のいいところですから」 唯(94)「あずにゃんもね」 梓(93)「はい?」 唯(94)「あずにゃんも、ずっと私の可愛い後輩だったよ」 梓(93)「……私の可愛い後輩に先立たれるとは思いませんでした」 唯(94)「……亀は万年、じゃなかったね」 梓(93)「しょうがないですよ」 唯(94)「トンちゃんは幸せだったよ。最期まであずにゃんと一緒で」 梓(93)「唯先輩も一緒でしたね」 唯(94)「まぁね。……やっぱり死に目にあわないと後悔しそうだったから」 梓(93)「和さんは気にしてませんよ」 唯(94)「私が気にしてるんだよ」 梓(93)「心配かけたくなかったんですよ、唯先輩には」 唯(94)「どうして?病気のことくらい教えてくれてもよかったじゃない」 梓(93)「和さんは唯先輩の泣き顔を見たくなかったんですよ」 唯(94)「……純ちゃんみたいだね」 梓(93)「……あの馬鹿は私のことなんか忘れてたんですよ」 唯(94)「憂にも伝えてなかったみたいだよ」 梓(93)「……しょうがない奴です」 唯(94)「でもみんなずるいよね。かっこつけちゃってさ」 梓(93)「責めて言いたいこと言って死ねって感じですよ」 唯(94)「私だって伝えたいことはまだあったのに」 梓(93)「……大丈夫ですよ。ちゃんと伝わりましたから」 唯(94)「……本当?」 梓(93)「憂のあの笑顔、見たでしょ」 唯(94)「うん、そうだよね」 梓(93)「どんなになっても根性で唯先輩の最期を看取るまで粘りそうだった憂があんな笑みを浮かべていたんですから」 唯(94)「憂、幸せだったのかな」 梓(93)「当たり前です」 唯(94)「よかった」 梓(93)「唯先輩はどうですか?」 唯(94)「私?」 梓(93)「幸せ、でしたか?」 唯(94)「えへへ……」 梓(93)「子どもみたいに笑わないでください」 唯(94)「こんな風に笑えるのが答え、じゃ駄目かな」 梓(93)「まぁいいでしょう」 唯(94)「おやもうこんな時間だ」 梓(93)「ほんとだ。もう。唯先輩がペチャクチャおしゃべりしてるからですよ」 唯(94)「そう言うあずにゃんだってぇ」 梓(93)「う……とにかく練習です。私がコードを押さえますから唯先輩はピッキングをお願いします」 唯(94)「曲は何にする?」 梓(93)「そうですね……ふでペン~ボールペン~でどうです?」 唯(94)「原点回帰、だね」 梓(93)「そうなりますね」 唯(94)「でもあの頃とすごく違うところがあるよ」 梓(93)「何が違うんですか」 唯(94)「あずにゃんの方から私に抱きついてるってこと」 梓(93)「……抱きついてるんじゃありません。弾きやすい位置にいるだけです」 唯(94)「もうあずにゃんったらぁ。私だって最近は自重してたのに」 梓(93)「もうどいてください。私が一人で弾きますから唯先輩は歌ってください」 唯(94)「いやぁ~ごめんよ~真面目に練習しますから~」 梓(93)「全く。ギー太も泣いてますよ」 唯(94)「ごめん、ギー太。ギターは泣かせるものじゃなくて鳴かせるものだよね」 梓(93)「もういいから始めましょう」 唯(94)「……いち、に、さん……ふっふー…」 梓(93)「……」 唯(94)「……あくしょーん……かーもーね……」 梓(93)「……あいを……くるくーると……」 唯(94)「……がんばーれ……」 梓(93)「……本気よー……」 唯(94)「……」 梓(93)「……唯先輩?」 唯(94)「……」 梓(93)「まだ一番までしか終わってませんよ」 唯(94)「あの時はあずにゃんは歌えずじまいだったね」 梓(93)「そうでしたね」 唯(94)「77回目の去年はフルで歌わせてもらえたね」 梓(93)「名物ですからね私達」 唯(94)「77回連続って縁起がいいよね」 梓(93)「やめてください」 唯(94)「あずにゃん。放課後ティータイムのラストライブっていつだったっけ」 梓(93)「……律先輩が亡くなる前日です」 唯(94)「りっちゃんは元気すぎたね」 梓(93)「もう少し落ち着いていてもらいたかったです」 唯(94)「ムギちゃんは優しすぎたね」 梓(93)「もっと自分のことを大事にしてもらいたかったです」 唯(94)「澪ちゃんはりっちゃんの分まで頑張ったよ」 梓(93)「最後は律先輩分が切れたのかもしれませんね」 唯(94)「そしてわたしは」 梓(93)「やめてください」 唯(94)「あずにゃん」 梓(93)「言わないで…終わらせないで……」 唯(94)「あずにゃん。わたしのひとりごと、きいてくれる?」 梓(93)「……」 唯(94)「だきしめてばかりだったのはことばたらずだったから」 唯(94)「いつでもどこでもだきついたのはきもちがおさえられなかったから」 唯(94)「すこしはえんりょしたほうがよかったかな?」 唯(94)「きたいをこめてだきついてたんだよ。でもいまのままでもここちよかったんだよ」 唯(94)「だれにもうばわれることのない『あずにゃん』だったからね」 唯(94)「よかったよ。ずっときみといられて」 唯(94)「あずにゃん……」 梓(93)「……」 唯(94)「……」 梓(93)「……」 梓(93)「……唯先輩」 梓(93)「だめすぎです」 梓(93)「いまさらになって……」 梓(93)「すべてですよ」 梓(93)「きょうまであなたがやってきたことすべてがだめです」 梓(93)「でも、それはりゆうでもありました。……わたしがあなたといっしょにいられる」 梓(93)「すくわれたんですよ。わたしはあなたに」 終 戻る
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そう、だよね。 分かりきっていた回答なのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。 これ以上、苦しみたくないのに。 どうして私は、自分の傷を抉るような真似をしているの? 梓「でも、姉妹……じゃない」 憂「関係ないよ。そういう考えは、とっくに捨てた」 梓「……そっか」 十分だった。 もう、考えたくない。 梓「っ……!!」 憂「具体的に言えば、四歳の時の九月半ばにお姉ちゃんが私に……って、あ、梓ちゃん!?」 だから、私は逃げ出した。 家を飛び出して、ただひたすらに、全力で走った。 昼間の快晴から天気は崩れる気配もなく、夜空には雲ひとつない。 にも関わらず、地上を照らす光は燦然と輝く星々でしかなかった。 今宵は新月だったか。 その僅かな星明かりと、一定間隔に設置された無機質な街路灯を頼りに歩く私の体を、 夜風が冷たく刺した。 「……なにやってるんだろう」 虫達の合奏以外には何も聞こえない静かな夜。 虚空に消えた私の声は、孤独を感じさせるには十分だった。 荷物、唯先輩の家に置いたままだったな。 ……今更戻る気にはなれないけれど。 カメラだってカバンの中だし、 ムギ先輩に頼まれてた罰ゲームの撮影も、結局放り出すカタチになってしまった。 「唯……先輩……」 頭に浮かぶのは、唯先輩のあったかい笑顔ばかり。 ――自分の気持ちに正直になればいいんだよ。 そんなの、無理ですよ……。 ――え、でも私もあずにゃんも女の子なのに……? 告白なんかして、そんな風に拒絶されてしまったら 私はきっと、立ち直れないから。 「う、……うあっ……」 ぽたっ、と乾いたアスファルトに水滴が落ちた。 「ゆい、せ、んぱ、い…っ、う、ううっ……」 片思いでも構わない、一緒に居られたらそれでいいって思ってた。 だから、唯先輩が他の誰を好きになったとしても、受け入れられるって思ってた。 でも、違ったんだ。 唯先輩と憂の関係には、私の存在は邪魔でしかないのかもしれない――。 そう考えてしまったときの、胸を引き裂かれたような痛み。 「受け、うっ、入れ、られ、る、はず、うっ、うああ……」 自分に言い聞かせる為に必死に紡ごうとしているのに、 嗚咽が酷くて言葉にならない。 今日一日、ずっと憂に嫉妬してたんだ。 憂は大事な友達なのに。 ああ、私ってこんなにも欲深かったんだって、気付いてしまった。 そんな自分が嫌なのに。 それでも唯先輩を独占したい気持ちはきっと消えない。 堤防の決壊した河川の様にぼろぼろと、涙が零れ落ちる。 途切れることない虫の合奏も、どこか寂しそうに聞こえた。 一体どれくらいの時間が経っただろうか。 沈んでいた心も、ようやく落ち着きを取り戻し始め、 私はこれからのことをぼんやりと考えていた。 いつまでもこんなところで泣いてる訳にはいかないけれど、 唯先輩の家に戻ることはできない。 仕方ないよね。 家族には泊まりって言ってあるけれど、今日は家に帰ろう。 立ち上がって、再び歩みを進める。 そのとき、トクン――、と胸が高鳴る音がした。 ――足音。 誰かが、走ってくる。こっちに向かって。 私はゆっくりと、振り返る。 ――声。 私の名前を呼ぶ、声。 「…ずにゃ……ん」 それは段々と近付いていて。 「あずにゃーーーん!!」 あ……追いかけてきてくれたんだ――。 嬉しいはずなのに、どういうわけか、再び涙が滲む。 梓「唯……せんぱ――」 がばっ! 唯「あずにゃあああああん!!」 いつもより力強く、唯先輩は私を抱きしめてくれた。 さっきまでの冷め切った心が、嘘みたいに穏やかになっていく。 私の好きな、優しい匂い。 私の好きな、心地良い体温。 唯「憂が私が走っていっちゃったって聞いてあずにゃんがキッチンで」 梓「落ち着いてください、何言ってるかわかりません」 唯「う、うぇ……、心配したんだよおおっ!」 梓「……なんで、唯先輩が泣いてるんですか」 私の名前を何度も呼んで、 小さな嗚咽を漏らすこの人の前で、涙を流すなんてできる筈がなかった。 十分にも満たない静寂。 本当に、どうしてあなたが泣いているんですか。 梓「……少しは、落ち着きましたか?」 唯「うん。ごめんねあずにゃん」 二人並んで、公園のベンチに腰掛ける。 人の姿は見えず、まるで私達の為の空間であるかのような錯覚に陥る。 追いかけてきてくれたことは本当に嬉しかった。 泣いていた私を、慰めてくれる――ことを期待していた訳ではないが、 まさか私が慰める立場になるとは、正直予想していなかった。 梓「完全に立場が逆じゃないですか……」 悪い気は、全然しなかったけれど。 唯「ねえ、あずにゃん」 梓「なんですか?」 唯「どうして、出て行っちゃったの?」 梓「それは……」 一人ぼっちにされたのが寂しかった。 唯先輩が憂と仲良くしているのが、悔しかった。 それに嫉妬している自分がどうしようもなく嫌だった。 ムギ先輩や澪先輩にあれだけ後押ししてもらって、 それでも正直になれない私は、やっぱり臆病者なんだろうな。 唯「あ、ううん。答えたくなかったらそれでもいいの」 だけど―、と唯先輩は続ける。 唯「それがもし、私のせいだったなら――謝らなくちゃなぁって」 梓「違います、唯先輩のせいなんかじゃ――」 唯「ごめんね、ひとりにしちゃって」 梓「……」 ――見透かされていたのだろうか。 普段鈍感な癖に、どうしてこんなときだけ。 なにも、言い返せない。 違うのに。唯先輩は悪くないのに。 言い返さなくちゃ、ダメなのに。 唯「私ね、ちょっと後悔してるんだ。 あずにゃんに寂しい思いさせちゃうくらいなら、ちゃんと話しておけばよかったって」 唯先輩は月の無い夜空を見上げながら、 子供みたいに両足をぶらぶらさせて、ゆっくりと言葉を紡いでいく。 唯「……笑わないでね?」 梓「……笑うわけ、ないでしょう」 唯「えへへ。 実はお料理してたんだー。 ……憂に教わりながらだけど」 梓「料理? どうして、突然そんなこと……」 唯「あずにゃんに、私の手料理食べて欲しかったから」 梓「……」 キラーパスだった。 心臓をぶちぬかれたような衝撃に身悶えする。 唯「指とか、切っちゃった」 人差し指を私に見せて、照れ笑いを浮かべる唯先輩。 その発言で、ようやく私は気が付いた。 ――「もう、気をつけてって、言ったじゃない」 ――「だって……」 ――「ほら、もっとよく見せて」 ――「私が……舐めてあげる」 ――「は、恥ずかしいよ、うい……っ」 指のことかよ!! 紛らわしいよちくしょう!! いや、指でも舐めようとするのはおかしいけど憂!! 梓「あー、あー、あー」 唯「どうしたの?」 梓「いえ、どうしようもない早とちりした自分が情けなくて」 ――そう、だったんだ。 普通に忘れていたけれど、確かに夕飯まだ食べてなかったし。 ていうか気付けよ。 階段降りてる途中で声が聞こえてて、降りきるまでに憂が階段の前に来れる範囲って リビングの真横のキッチン以外ありえないだろ。 唯先輩の姿がなかったのはキッチンに居たからだろ。 なんで、そんな簡単なことに気付かなかったんだろう。 唯「そっか。 ……ごめんね、あずにゃん」 梓「もう、いいですよ。 気にしてませんし……っていうか、私が勝手に誤解しただけですし」 唯「誤解?」 ……あ? なんか噛み合ってないな。 もしかして、単純に一人にされて寂しかったことが原因だと思ってるのか。 前言を撤回しておこう。 やはりこの人は鈍い。 唯「驚かせたかったんだー。 『唯先輩、実は料理うまかったんですね、素敵っ!』って言わせよ」 梓「言いませんからそんなこと」 あからさまに私のキャラを履き違えていらっしゃるので、台詞の途中で遮ってやった。 唯「えー、いいじゃん言ってくれても……」 梓「私頭悪い子みたいになってるじゃないですか」 唯「もう、素直じゃないなぁ」 梓「いや、だから。 なんでそんな恋する乙女みたいな台詞を吐かなきゃいけないんです……か」 ん? 恋する乙女? 強ち間違ってもいなかった例えに、一瞬だけ体が強張る。 唯「ふふ。……でも、それがいけなかったんだよね」 梓「……」 唯「憂が慌てて戻ってきて『梓ちゃん出て行っちゃった!』なんて言うんだもん、 びっくりしちゃったよ」 梓「……それにしたって、泣くことはないでしょうに」 唯「うん。でも、あずにゃんに嫌われちゃったって思ったら、なんか泣いてた」 そんなことを平気でいいのけて、唯先輩は俯いた。 痛い。 心が痛い。 話題を、話題を逸らすんだ。 話題を逸らすのよ、梓。 梓「で、これから私はその、唯先輩の手料理を食べるわけですけど」 あんまり逸らせてなかった。 唯「食べてくれるの……?」 まぶしすぎて直視できない。 その上目遣いをやめてください。融けそうです。 梓「……そりゃ食べますよ、お腹ぺこぺこですし。何を勘違いしてるのか知りませんけど、 私が唯先輩を嫌いになるとか絶対にありえませんから」 唯「あずにゃん……」 あれ? なんだこのムード。 いつもなら、嬉しそうに抱きついてくるであろうシチュエーション。 なのに、どうしてあなたはそれをせず、 薄っすらと目に涙を溜めた上で頬を赤らめておられるのでしょうか。 そんな顔をされると、こっちまで緊張してくるじゃないですか。 うわあっ、どうしよう。ドキドキしてきたっ!! こういうときは、どうすれば……、どうすれば……。 そ、そうだ。名前を呼んでみよう。 名前を……。 『唯先輩……』 『あずにゃん……』 見つめ合う二人。そして二人は唇を重ね―― うわあああああああ!! なに考えてるんだ私は!! ちがうちがうちがう!! もっとこう、砕けた感じで名前を……。 『ゆいにゃん……』 『あずにゃん……』 見つめ合う二人。そして二人はにゃんにゃん―― もっとちげえ!! ――ぴと。 一人妄想コントをしていると、不意に肩の辺りにあったかい感触。 ふわりと私の鼻をくすぐる、やわらかい髪。 梓「……っ!!」 ドキドキ……。 お、落ち着け、落ち着くのよ梓。 まずは、今私がどういう状況におかれているのかを確認しなくては。 いや、もう大体予想はついているけど。 だけど、生憎と今日私は学んだのだ。 早とちり、よくない ――ってね! キリッ!とした表情を浮かべて、心の中で叫んだ。 そう、期待とは常に裏切られるモノなの。 もしかしたら、今私に寄りかかってきているのは、 唯先輩じゃなくて、夏場に成長しすぎた無農薬栽培のトウモロコシかもしれないじゃない。 脳内で鼻の大きなおっさんが「わしが育てた」と言いながら、良い顔をしていた。 くわっ、と眼を見開いて、そっと隣を見る。 唯先輩が、私に全身を委ねていた。 唯「大好きだよ、あずにゃん」 梓「ふにゃあああっ!!」 文字通り顔から火が出て、そのまま意識がホワイトアウトした。 梓「……」 唯「……」 もう、いいですよね。 よく我慢したよ、私。 うん、偉い偉い。 唯先輩はきっと、私の言葉を待っているんだ。 だから、百合の神様。 どうか私に力を貸してください。 琴吹菩薩の顔を思い浮かべて祈ると、百合の神様は最高の笑顔で答えてくれた。 『Yes, We can!』 よし、いける。 梓「唯先輩」 唯「……」 梓「唯先輩!」 唯「は、はい!?」 梓「……なんでぼーっとしてるんですか」 唯「なんでもないなんでもない、それより、そろそろ帰ろっか。 憂も待たせちゃってるし……」 『行け、今だ、行くのよ梓!!』 脳内で百合の神様が、並列繋ぎのアルカリ乾電池からむき出しの銅線で繋がった 豆電球をカチューシャ代わりにピコピコさせながら必死に叫ぶ。 淡い光を帯びて煌く沢庵ライクの眉毛が、これほど神々しく思えたのは初めてだった。 梓「唯先輩……ごめんなさいっ!!」 唯「え……んぅ――!?」 まるっきり無防備な唇に、私のそれを強引に重ねた。 『ヨッシャアァァァ!!』 脳内で百合の神様が吼える。 雰囲気とか色々台無しだ。 お前もういい、どっかいけ。 百合の神様を脳の片隅に追いやったところで、ようやく自分の犯した事の重大さに気付く。 ちっがあぁぁぁう!! 順番が違ぁぁぁう!! 告白が先だろ!! なに血迷ってんだ私は!! だけど、体は止まらない。 唯「ん、んんっ!」 その声は口籠もって通らない。私が声の逃げ道を塞いでいるのだから。 体が芯から熱くなって、胸の鼓動も次第に早くなっていく。 唯先輩は顔を真っ赤にして、 『アバンチュール』と書かれたシャツの裾を必死に握り締める。 そんな様子を見て、私は唯先輩を抱きしめる腕に、一層力を込めた。 今まさにこのときがアバンチュール。 同性であり、一つ年上の先輩を、舌で犯すという底知れぬ背徳感。 それが喩えようのない快感に変わる。 唯先輩唯先輩唯先輩唯先輩っ!! ――。 そして、私は唯先輩を抱く腕の力を緩めて、唇をそっと離した。 梓「……」 唯「……」 僅かな、沈黙。 まずい。 何か言わないと。 ……何か。 梓「部屋着のまま、外出しないでください」 唯「え、ええ!? わ、私の純潔を奪っておいて最初に言う台詞がそれなのあずにゃん!?」 一息でまくし立てる唯先輩。 まさにExactly(その通りでございます) しかしそれでも、 梓「微妙な言い回しですけど、多分純潔までは奪ってません」 私は、どういうわけか異常に冷静だった。 唯「え、えっと……」 梓「前に、言いましたよね。私は唯先輩のことが好きです……、って」 一ヶ月前のことだ。唯先輩の部屋で、私はそう告げていた。 よくよく考えたら、あの時、憂も一緒にいたんだけど。 梓「あの時、唯先輩は『私も好きだよ』って答えてくれました」 いつものほんわかした笑顔で、そう言ってくれた。 梓「勿論わかってます、あの時の『好き』は、こんな意味なんかじゃないって」 唯「……」 梓「だけど、私の『好き』は違うんです」 ずっと苦しかった。 順番は違ってしまったけれど、きっと今しかない。 梓「好きです。愛しています、唯先輩。 私と……、付き合ってください」 ……ああ、勢いで言ってしまった。 顔から火が出そうだ。 どうしよう……、受け入れてもらえなかったら、私は……。 目を思いきり瞑って、唯先輩の言葉を待つ。 一秒、二秒、そして十秒があっという間に過ぎて行く。 この時が、永遠のようにも思えてくる。 唯先輩――。 8
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登録タグ:G けいおん どうしてこうなった スレ フォビック マジキチ 危険度2 変態 良い子は真似しないでね 虫 「クリスマスイブに向けてあずにゃん量産したったwww」という2ch(現5ch)のスレがヒットする。 ゴキ…Gにアニメ『けいおん!』の中野梓の顔を切り抜いた紙を貼りつけた写真が複数貼られている。 Gが嫌いな人、あずにゃんファンの人は注意。 オチを見れば多少安心する。 関連項目:あずにゃん フォトモザイク 分類:フォビック 危険度:2 コメント 梓ファンの人は、特に注意!すごいトラウマになる。 -- 唯律澪紬梓 (2012-03-14 05 47 31) あー!すごいマジキチだ。 -- にとり (2012-03-14 05 51 09) ゴキにゃんと言う変なニックネームが書いてあった・・・・ -- 名無しさん (2012-03-14 05 54 44) あずにゃんって誰ですか? -- 名無しさん (2012-03-14 07 52 59) ↑けいおん!のキャラ。本名は中野梓 -- 名無しさん (2012-03-14 08 18 18) これは意外性の高いいいワードでつね -- 名無しさん (2012-03-14 11 37 13) これはひどいwww -- P.Y.T (2012-03-14 16 07 47) あずにゃんはGじゃない、人間だ。 -- 名無しさん (2012-03-14 19 59 38) でっていう(´・ω・) -- 名無しさん (2012-03-14 20 36 50) gyaaaaaaaaaa -- 名無しさん (2012-03-14 21 18 35) 検索して見たよ マジキチだったあのGって ペット用だって -- ひとみ (2012-03-14 21 29 53) うあぁぁぁ、見なきゃよかった。。。。 -- ぱぴよん (2012-03-14 22 49 22) !? ななな何だあれは!? -- 名無しさん (2012-03-14 23 25 13) どうしてこんなことする人がいるんですかねぇ・・・同じことがお嬢におきたら・・・キレますね? -- ディアルガ (2012-03-14 23 48 04) よくもあんな○○○○サイトを!!(by泉)あずにゃんに対して何という侮辱をしてくれるのでしょう。 今からでも抗議の電話を1日100本以上かけて鬱にしてやりたいくらいです。(絶対やめなさい) -- ホワイト (2012-03-15 02 13 53) 追記 ↑×2 もしそんな人がいたら、僕といっしょに抗議しましょう。 -- ホワイト (2012-03-15 02 18 08) これ見たその夜あずにゃんと(なぜか)律とHする夢見た。今度見るときは澪がいいなぁ -- 名無しさん (2012-03-15 09 32 14) それにしても、ペット用のGって本当にあるんですね。 -- またきた (2012-03-15 15 43 23) 予想通りのけいおん好きが来ましたか ネタと受け止めてやれ -- 名無しさん (2012-03-15 16 22 04) 梓が好きな自分としては何だか… -- 名無しさん (2012-03-15 17 16 52) ページを下にスクロールして行くと、巨大な蜘蛛(くも)の画像もあるので注意。 -- ナナシ (2012-03-15 19 57 38) アロワナGJ。梓は好きだがGJ。といっても紬 唯派だがwだがアロワナの方が好きだ。 -- うご検 (2012-03-15 21 50 47) マダガスカルGかな? これ欲しい -- 名無しさん (2012-03-15 22 47 46) ゴキブリとあずにゃんにあやまれwww -- 名無しさん (2012-03-15 23 37 16) 予想以上に写真が多くてヤバかった…キャラを愛するが故の奇行か、単なるアンチか?僕の場合ムギちゃんが好きだからこんなことないけど… -- しょう (2012-03-16 00 16 08) アホすぎてワロタw -- 名無しさん (2012-03-16 10 29 53) クモのほうがきもかった俺って・・・・。 -- 名無しさん (2012-03-16 18 56 15) きもい の一言 -- 名無しさん (2012-03-17 15 53 23) きゃーーーー あずにゃんんんんんんんんん -- kk (2012-03-17 16 11 48) 雷魚に食われる -- 名無しさん (2012-03-18 07 47 18) マジキチ…でもこのGはペット用なのか -- えぇ。 (2012-03-18 07 57 10) うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!! -- マダガスカルゴキブリ (2012-03-18 14 54 44) どうしてこういうことになったのか?それは飼い主にしか分からない。とりあえず、気分直しにYouTubeで「ゴキブリ ピコ」を検索してきます。 -- バハナン (2012-03-18 23 29 42) 普通にあずにゃんとペットが好きなだけだろ -- 名無しさん (2012-03-19 14 47 46) クソワロタwww -- 吉村吉人 (2012-03-22 00 19 38) けいおん好きだけどまぁこれくらいの冗談もわからないんじゃ・・・ちょっと人として -- 名無しさん (2012-03-22 11 21 01) あずにゃん(´・ω・`) -- 名無しさん (2012-03-23 06 46 41) こんな奴らのせいでけいおん厨の悪評が広まる訳な…普通のファンにとっては迷惑なこった -- (・ω・`) (2012-03-25 22 55 03) クリスマスをあずにゃんと二人だけで過ごした俺にとっては信じらんねぇ -- 名無しさん (2012-03-30 19 15 10) と思うキモヲタであった -- 名無しさん (2012-03-30 20 20 26) Gって聞くとハウスオブザデッドのGを思い出す・・ -- たわし (2012-03-30 21 28 34) Gがかわいそ(ry -- 名無しさん (2012-03-31 00 27 54) 前チャー研見たんだけどギターみたいなBGM流れてだれかけいおんのキャラ(忘れた)がひいていますって書いてあったけど迷惑だよけいおん厨は まぁ普通のファンはいいけど -- くろ (2012-03-31 16 23 45) 削除しました。 ↑×34 クソワロタwwwwwwww -- a (2012-04-09 22 55 11) あずにゃんを馬鹿にしやがって -- 名無しさん (2012-04-11 22 57 23) ↑×37 2次元とどおやんの?く、くわしく教えてくれ!!! -- 黒崎 (2012-04-12 12 49 04) あずにゃんもですが唯姉さんや涼宮様や凜々蝶ちゃんやインデックスや秀吉でやったらあの人を永遠に(略) 黒崎さん 代わりに僕が教えます。イメージしろ!!(byトシキ) -- ホワイト (2012-04-13 00 33 42) あずにゃんペロペロ -- ペロリスト (2012-05-05 21 36 12) おうふ...(´・ω・`) -- ありんこ (2012-05-06 10 11 20) ごきにゃんww -- ユリン (2012-07-17 15 12 55) これと一緒に飯を食すだと…? -- 名有りさん (2012-07-19 18 55 34) これ見たけど酷かったわ…まぁ今は織田信奈の方が好きだけど -- 名無しさん (2012-08-11 10 59 33) 友達がゴキにゃんゴキにゃん言ってたのこれかw -- てけとぅけ (2012-08-11 14 58 18) あずにゃんがああぁ!これはひどいマジキチそれと一緒にむなしさがっ -- LEN#LOVE (2012-08-13 12 55 43) あずにゃんってガンダムのムルタ・アズラエルのことかと思ったわ -- 加賀美 (2012-09-25 14 13 21) あずにゃんって小豆おにゃん子マン汁臭の略かと思ってた。アニメのキャラのあだ名なんだね。 -- cavalry queen (2012-09-29 02 23 05) 餌用とは言え、あの細かくて精神的に来そうな作業を成した事には感心出来るな -- むむ (2012-09-29 02 34 14) うわぁ・・・。ひっでぇ(*1) -- メロ×2 (2012-11-26 17 33 02) うわぁぁーーーーーん↓↓ -- らぶあずにゃん! (2012-12-25 20 31 12) あずにゃんんんんんん -- 名無しさん (2013-01-02 15 42 16) 上の方に櫂君がいる... -- 立ち上がれ!僕の名無し! (2013-01-24 07 26 40) マジキチてさ、あずにゃんを恨んでんの? -- な? (2013-01-25 09 54 37) ↑誰も恨んでるとは言ってない -- 名無しさん (2013-01-26 10 58 10) 俺はBBのアズラエルの事かと思ったら違った -- 名無しさん (2013-02-11 18 39 23) これはGであってあずにゃんではない。 -- 名無しさん (2013-02-11 18 42 38) ↑3 ヘルシング? -- 7743 (2013-02-13 07 07 12) やったねあずにゃん!家族が増えるよ! -- 名無しさん (2013-02-13 19 51 54) ↑そうだよ(便乗) -- 名無しさん (2013-02-13 20 15 59) あずにゃんを何だと思ってるんだ…!?w -- オカリン (2013-02-13 22 03 17) ↑俺もうわかんねぇな(絶望) -- 名無しさん (2013-02-13 22 56 53) どうでもいいけど、けいおん厨ってやたららきすた目の敵にしてない? 何でなん? -- 名無しさん (2013-02-26 09 45 29) けいおん割と好きだけど普通に笑えたわ。 -- 名無しさん (2013-02-26 18 25 15) これリアルタイムで見たけどとんでもない位のゴリ押しだったなww まとめたサイトでもメチャクチャ荒れてるしww -- 名無しさん (2013-03-01 00 50 07) あずにゃんって最初アズラ様の事かと思ったww -- 名無しさん (2013-03-02 16 54 09) 検索したらまとめサイトが上に来たからレスをおってたらvip民もわりかしドン引きしてて吹いた -- 名無しさん (2013-03-07 04 52 15) あずにゃんんんうううううううぅぅぅぅ!!!!!!! -- へロップ (2013-03-23 22 58 02) あずにゃんはGじゃねぇー(T ^ T)とか思ったケド最期ワロスwww.餌とかおまっt -- はるみかん (2013-03-28 22 48 27) サポーターになって、一緒にH、しよう(提案) -- 名無しさん (2013-07-24 13 50 20) やったぜ。 -- 名無しさん (2013-07-29 16 23 31) 138で死んだ -- 名無しさん (2013-07-29 16 26 17) ↑3 これもうわかんねぇな じゃけん、MO手術の力でごきにゃんというテラフォーマーを倒しましょうね(提案) -- ドナルド (2013-07-29 20 13 18) 「~厨」って言ったら侮辱語になると思ってんだ… まぁ好みはあるよね -- アホらし (2013-07-29 22 57 21) ゴキブリ「解せぬ」 -- 名無しさん (2013-07-30 10 16 00) 興味本位でGoogleで検索したらいきなりGの画像が出てきて吐きそうになった、起訴も辞さない。 -- 名無しさん (2013-08-25 14 45 37) なんで危険度2だよ!!4だろ!!!クソすぎる・・・ -- 名無しさん (2013-09-01 17 02 43) ↑いや、1だ -- 名無しさん (2013-09-03 08 01 28) ↑この時何考えてたんだ? ttp //c1.sankakucomplex.com/data/sample/78/ca/preview78ca49a821b3b4363d6fb3018c5f371b.jp -- 名無しさん (2013-09-17 01 48 38) ↑最後にg入れないと見れねーから -- 名無しさん (2013-09-17 01 50 15) やれやれ…これごきにゃんじゃなくてけいおんアンチの憩いの場じゃねーか。 -- 名無しさん (2013-10-10 20 25 56) ×アンチの話 ○オタがヤベェと言う話 -- 名無しさん (2013-10-10 21 18 08) Exactly(そのとおりでございます) -- 名無しさん (2013-10-14 13 02 36) 実に面白い こいつセンスあるな -- 名無しさん (2013-10-23 15 34 15) うわああああ(°д°;;)))))なんじゃこれええ -- ほーじちゃ (2013-10-28 19 04 10) ある意味すげえ・・・ -- 果実 (2013-10-28 21 15 27) かわいそうなあずにゃんさんね・・・・(キャロン) -- 泉キャロン (2013-11-09 10 21 40) 可哀想なお友達が沢山いるのが分かるだろう? -- 名無しさん (2013-11-09 20 42 57) ↑うん。なんか可愛そうだしいたいよ -- うわぁ (2013-11-24 12 45 56) …何がしたいんだ? -- 名無しさん (2013-11-27 20 08 10) 皆の嫁が… -- 名無しさん (2014-01-10 21 08 48) よくもこんなkitigaiサイトを! -- 泉研 (2014-01-14 21 45 43) 削除しました。 あずにゃン?聞いた事ない -- 兎 (2014-03-31 20 50 53) 吐き気がする~(´・ω・`) -- 魔理沙だZA☆ (2014-07-19 09 41 36) ゴキブリが可哀想に見えてきた -- 名無しさん (2014-08-12 17 11 45) ヴォーにゃんも検索してはいけない(戒め) -- 霊夢 (2014-11-02 20 56 05) あずにゃんがああああああああああああああああああ、俺のあずにゃんがああああああああああああああああ。 -- シャングリラ (2014-12-26 15 03 08) みんなのあずにゃんがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ -- 名無しさん (2016-02-14 14 16 31) あんまりゴキブリって感じがしないね。普通の虫に近い。 -- りんごあめ (2016-02-16 15 09 21) 何か荒れていますね。いろいろ理由はあるかもしれませんが、ここでは関係ないと思うので、落ち着いたほうがいいですよ。 -- りんごあめ (2016-02-16 15 15 31) あずにゃーーーーーん -- 名無しさん (2016-10-18 17 18 57) ゴキブリも可哀想にね -- 名無しさん (2017-10-22 01 26 02) 嫁がゴキブリになったら途端にキモいだの作った奴マジキチだの言い出すけいおん厨草 所詮その程度の愛ってはっきりわかんだね -- 名無しさん (2018-10-17 21 43 43) 登場するGはおそらくマダガスカルゴキやからレオパとかカエル飼ってる人なら普通に見れるぞ -- 名無しさん (2018-12-30 17 43 31) クリスマス関係ある? -- 名無しさん (2019-05-10 11 35 26) 分類にフォビックを追加しました。 -- ゲーム太郎 (2020-04-04 22 38 33) むしろ全世界のゴキブリがこうなってくれたら恐怖心が無くなるんだが -- 名無しさん (2020-05-30 13 16 17) 珍生物ではないので珍生物タグを外しました。 -- hebeecc (2020-06-12 19 38 12) ゴキブリはゴキブリ、あずにゃんはあずにゃんでしょ。 -- インド人 (2020-06-20 03 01 05) ゴキブリ+あずにゃん=キモカワ -- メタトンNEO (2020-06-20 15 24 45) 竹達彩奈ファンに敵を回したなこれ -- 名無し (2020-07-25 22 46 45) こんなクリスマスはいやだ -- 名無し (2020-07-26 07 54 38) あずにゃんファンには気を付けて欲しいくらいのレベル -- 名無し (2020-08-05 21 36 20) 削除 ×あずにゃんがゴキブリに毒される ○ゴキブリがあずにゃん効果で可愛くなる -- 名無しさん (2020-12-19 19 37 26) Gがちょっとだけ可愛くなったとはいえ気持ち悪い。 -- ゲーム太郎 (2021-03-12 17 26 21) あずにゃんになんてことを! -- あ (2021-04-12 16 33 40) そしてこの女の子の顔のゴキブリを新聞紙で叩くと。 -- ナイル (2021-05-10 17 12 06) アズニャンとか言う人がかわいそう… -- ゼウス (2021-06-07 18 49 12) あずにゃん知ってる人じゃないと分からない -- 名無しキング (2021-06-13 10 36 08) 投稿者のセンスを疑う。 -- RYOすけ (2022-03-11 09 18 45) この呼び方自体は前からあったと思う このキャラが日焼けした姿が髪型も相まってかジーに見えるとかだった記憶 マジでやるのは奇行だが -- 名無しさん (2022-07-20 18 31 43) まあ、、、うん、 -- 名無しさん (2022-11-13 15 33 33) これがいわゆる作者は病気() -- Asriel Dreemurr (2022-11-13 16 00 18) オチで草 -- 探題 (2023-02-18 12 52 00) 名前 コメント
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梓「」ビクッ 純「そ、その辺の漫画読むよ?」 梓「いいけど……」 純「よしっ。……あ、ドカベンあんじゃん」 梓「純?」 純「へっ?」 梓「今私のことなんて呼んだ?」 純「別にっ?」 梓「別に、じゃなくてさ……」 純「気にしない気にしなーい」ペラッ 梓「『あずにゃん』」 純「」ビクッ 梓「あずにゃん、って呼んだよね?」 純「さ、さぁ~」ペラッ 梓「ごまかしても無駄だよ!」 純「うう……」 梓「なんでいきなりあずにゃんなんて呼んだの?」 純「ん……」 梓「ねぇ、なんでー?」グイグイ 純「ほらっ、唯先輩が卒業しちゃって、誰も梓のこと『あずにゃん』って呼ばなくなったから寂しいんじゃないかと……」 梓「さ、寂しくなんかないよ」 純「そう? じゃあやめとく」 梓「え、うん……」 純「わぁ、スーパースターズ編まで揃ってんじゃん」 梓「うん、まぁね、純ちゃんもドカベン読むんだ」 純「……ふえ?」 梓「えっ?」 純「あの、ちょっと今……」 梓「な、なに?」 純「私のこと、ちゃんづけで呼ばなかった?」 梓「……呼んだ」 純「なんで!?」 梓「特に理由はないよ」 純「本当は?」 梓「……ある」 純「うん、言ってみ?」 梓「だって、純が私のことあずにゃんって呼ぶんなら、私も純の呼び方変えたいじゃん!」 純「えっ、あずにゃんって呼び方は却下されたんじゃないの?」 梓「え……」 純「そうだと思ってた」 梓「じゃあ、あずにゃんでいいよ」 純「いいの!?」 梓「私が純ちゃんって呼ぶから、だから純は私をあずにゃんって呼んでもいいよ。呼ばなくてもいいけど」 純「本当は?」 梓「……あずにゃんって呼んで欲しい」 純「へへへ」 梓「むぅ……」 純「次の巻も借りるよ、あずにゃん」 梓「うん、いいよ」 純「……私のことも呼んでよ」ペラッ 梓「……純、ちゃん」 純「はーい」ペラッ 梓「フッ」 純「今鼻で笑わなかった?」 梓「え? 誰が?」 純「え、それは……」 梓「誰が?」 純「……あずにゃんが」 梓「えへへ、笑ってないよ」 純「言わせたでしょ?」 梓「さぁね」 純「絶対『あずにゃん』って言わせた!」 梓「気にすんなって」 純「もう『あずにゃん』って呼ぶのやめる」 梓「えっ!」 純「やめるよ、梓」 梓「じゅ、純ちゃん」 純「なに? 梓」 梓「……えー」 純「あーずさ」 梓「純ちゃんっ」 純「んー?」ペラッ 梓「……純?」 純「んー?」ペラッ 梓「……じゅんじゅん?」 純「……んー?」ペラッ 梓「もう!」 純「あ、岩鬼打った」 梓「ねぇなんで?」 純「なにが?」ペラッ 梓「なんで『純ちゃん』でも『じゅんじゅん』でも普通に返事するの?」 純「え、まだその話?」 梓「まだだよ!」 純「別にどう呼ばれてもいいもん」 梓「えー……」 純「梓は『あずにゃん』って呼ばれた方がいいんだもんね」 梓「む……」 純「次の巻ある?」 梓「あるよ。はい」 純「ありがと」 梓「……ねぇ」 純「なに?」ペラッ 梓「さ、さっきの、鼻で笑ったんじゃないから!」 純「そうかなぁ?」 梓「違うもん」 純「じゃあなんだったの?」 梓「それは……、純に『あずにゃん』って呼ばれて……」 純「嬉しくなっちゃった?」ペラッ 梓「ちがっ! ちが……くない」 純「へー」ペラッ 梓「……それだけ?」 純「お、里中」ペラッ 梓「……いいもん」 純「あずにゃん、次の巻は?」 梓「」ビクッ 純「ねぇ」 梓「……はい」 純「ありがと」 梓「……純?」 純「んー?」ペラッ 梓「なんでもない……」 純「ん」 純「……よく考えたらさ」 梓「え?」 純「私も『あずにゃん』って呼んであげたい」ペラッ 梓「……うん」 純「次の巻ある?」 梓「はい」 純「ありがと、あずにゃん」 梓「えへへ」 純「ふふふっ」ペラッ おわり 作者別
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25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 16 58 27.58 ID MvGQ6Afg0 平沢唯の朝 唯「平沢唯の昼」 唯「平沢唯の夜」 唯「そう、これが私の一日!」 梓「……はぁ」 唯「あずにゃんの一日はどんな感じ?」 梓「私ですか?そうですね……中野梓の朝」 梓「中野梓の昼」 梓「中野梓の夜」 梓「これが私の一日です」 唯「そっかぁ」 梓「はい」 完 28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 03 26.20 ID MvGQ6Afg0 唯『バタフライエフェクト』 唯「ちょうちょの羽ばたきで、台風が起きるかもしれないんだって」 紬「まぁ……怖いわ~。」 唯「てことは、私が思いっきり息を吹いたらどうなるんだろう?大災害が起きるのかな?」 律「やってみろよ……」 唯「ふー!ふー!」 梓「ちょっ…///耳に息を吹きかけないでください!」 澪「……」ガタガタ 律「おい澪、なんで息止めてんだよ」 完 31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 11 45.20 ID MvGQ6Afg0 唯『憂のお姉ちゃんだもん!』 憂「私はお姉ちゃんの妹だもん!」 紬「唯ちゃんの友達だもん!」 律「なにおう!?じゃあ私は唯の親友だもん!」 澪「ゆ、唯の仲間だもん……///」 梓「あの……何やってるんですか?」 唯「あずにゃんはなんなの?」 梓「え?私は唯先輩の後は……」 憂「……」ジー 梓「あ、憂の友だ……」 唯「……」ジー 梓(……なんて言えばいいんだろう……) 聡「……」ジー 梓「誰だこいつ」 完 34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 16 34.62 ID MvGQ6Afg0 唯『廃部!』 律「え?廃部した?」 さわ子「そうなの。3年生が卒業して部員がいなくなっちゃったから」 澪「そうなんですか」 唯「えー?廃部なんてやだよー」 梓「私は別に構いませんけど」 唯「あずにゃんしどい!」 紬「残念よね……」 唯「あーあ、私応援してたのになぁ。『電線巻いて戻す同好会』……」 完 38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 28 19.66 ID MvGQ6Afg0 唯『卑怯者』 唯「誰が一番ヒキョーなのかな?」 律「卑しく怯える……やっぱ澪じゃね?」 澪「卑しいとはなんだ卑しいとは」 紬「うーん、この中に卑怯な人はいないと思うわ」 梓「じゃあ一番正々堂々してない人が卑怯者って事でいいんじゃないですか」 唯「私、あずにゃんの体はヒキョーだと思うよ」 梓「……唯先輩、漢字で言ってみてください」 唯「え?秘境!」 梓「……バカですか」 唯「そんな事言わないでよあずにゃぁぁん」ギュウ 梓「……卑怯です」 完 39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 35 26.26 ID MvGQ6Afg0 唯『れいぷ!』 唯「れいぷみー!」 律「」ブーーーーッ 澪「い、いきなり何を……」 唯「あずにゃん!れいぷみー!れいぷみーやって!」 梓「え……い、嫌に決まってるじゃないですか!」 唯「そんなぁ」 紬「唯ちゃん、乱暴なのは良くないわ」 唯「そっかぁ。かっこいいと思うんだけどなぁ」 唯「じゃあもういいや。はいりっちゃん、にるばーなのCD返すよ」 澪「なんだ、そういう事か……」 唯「えっ?もしかして私変な事言ってた?」 梓「never mind」 完 40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 17 43 47.40 ID MvGQ6Afg0 澪『へぇ、この野沢菜マジメな味』 澪「こっちの笹はガンコな味だな」モグモグ 澪「ん……この大葉はふざけた味だなぁ」モグモグ 澪「うーん、このヨモギはなかなか几帳面な味だ」モグモグ 澪「律も食べる?」 律「いや、いい……」 澪「そうか、おいしいのに」 澪「おっ?この三つ葉は豪放磊落な味がする!」モグモグ 律「お前、野草拾って食う癖やめたほうがいいぞ」 完 46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 02 36.55 ID MvGQ6Afg0 唯『禁欲生活!』 唯「私、エコのために禁欲するよ!」 律「へえ。お菓子食べるの我慢するの?」 唯「いやいやりっちゃん、ムギちゃんはお家で余ったお菓子を持ってきてるんだから、食べたほうがエコでしょ」 澪「そういうもんか?」 唯「私は、あずにゃんに抱きつくのを我慢するよ!!」 紬「それとエコになんの関係が?」 唯「ほら、石油も使いすぎたらなくなっちゃうでしょ?私、あずにゃん分を使いすぎたから、しばらく我慢しないと」 唯「これってかなり地球に優しいエコじゃん?!」 梓「私に優しくないから却下です」 完 47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 07 53.80 ID MvGQ6Afg0 唯『かずにゃん!』 唯「あずにゃん」 梓「はい?」 唯「ムギにゃん」 紬「にゃ~♪」 唯「りつにゃん」 律「なんだよいきなり」 唯「みおにゃん」 澪「は、恥ずかしいからやめてくれ……///」 唯「の……かずにゃ」 和「ちょっと待ちなさい」 完 50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 22 32.59 ID MvGQ6Afg0 唯『ゴールデン☆ランチ☆タイム』 律「こしゃくな!レインボー☆サパー☆アワー!!」ビシッ 唯「むむ!じゃあ私はカラフル☆ブレークファスト☆ミニッツ!!」ババッ 律「このやろ!ホワイト☆ディナー☆イヤーズ!!!」ビシィッ 梓「何やってるんですか」 澪「必殺技だってさ……」 唯「あずにゃんもやろーよ~」 梓「お断りします」 紬「スキあり!ハニー☆スイート☆ティー☆タイム!!」シャキーン 律「おいムギ、☆は2個までしか使っちゃダメなんだぞ」 紬「あっ、ごめんなさい……」 澪「……キャラメル☆デザート☆デイズ……」 梓「え?なんて?」 澪「な、なんでもない」 完 51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 30 37.28 ID MvGQ6Afg0 唯『 ポッキーゲームーゲーキッポ 』澪 唯「上から読んでも下から読んでも同じ!しゅごい!!」 律「唯~、澪を上から見てみ」 唯「へ?」 澪「な、なんだよ」 律「いいからいいから」 唯「おっけい!上から上から……あっ!」 澪「な、何?」 唯「隊長!谷間が見えます!」 澪「なっ!?///」 律「むむぅ……なら次は下から見てみろ!」 唯「了解です!……こ、これは、しましまの……」 澪「うそつけ!今日は無地だぞ!」 唯律「……」ニヤリ 完 54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 37 24.54 ID MvGQ6Afg0 唯『福島市!』 律「旅行どこにするー?」 唯「福島行ってみたいなぁ」 梓「福島ってなんかありましたっけ?」 唯「さあ?」 梓「……唯先輩はもう黙っててください」 澪「福島市はともかく、福島県はお饅頭とか五色沼とか赤べことかあるぞ」 律「じゃあ福島にするか」 紬「はーい。じゃあちょっとケータイで路線検索してみるね。……あれ?」 唯「どうしたのムギちゃん」 紬「私達が住んでるのって何県だっけ……」 唯律澪梓「あ……」 完 58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 43 04.93 ID MvGQ6Afg0 梓『ムギ先輩、下半身丸出しで何してるんですか』 紬「え?何って言われても……」 梓「上半身も丸出しじゃないですか」 紬「ご、ごめん。隠したほうがいいかな?」 梓「当たり前です。ていうか澪先輩まで丸出しなんて何考えてるんですか。不愉快ですよ」 澪「いや、だって……ここお風呂だし。まぁ嫌っていうなら隠すけど……」 唯「あずにゃん、私も隠したほうがいいかな?」 梓「うーん……そうですね、一応隠してください」 梓「あ、律先輩は私と大差ないんで隠さなくていいです」 律「おい」 唯「こんぷれっくす!」 完 61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 2010/06/12(土) 18 52 44.10 ID MvGQ6Afg0 紬『唯ちゃんは水道水でいいわよね』 唯「え!?水道あるの!?」 紬「うん。川の水だとお腹壊しちゃうから……」 律「うはぁ~!川の水うめえ~!」ゴクゴク 澪「ああ。なんていうか、自然を直接自分の中に取り込んでる気分になるな」ゴクゴク 紬「え……川の水って飲めるんだ……」 紬「唯ちゃんごめん、私知らなくて……」 唯「ううん!ささっ、ムギちゃんも一緒に川の水飲もうよ!」 紬「うん!」 唯澪律紬「ゴクゴクゴク」 梓「すいません、今戻りました」 律「おー梓。どこ行ってたんだ?」 梓「川上で用を足してました」 完 3
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憂「あずにゃんにゃん! あずにゃんにゃん!」 憂「ああ、あずにゃんとにゃんにゃんしたいよぉ…」 ガチャ 唯「ただいま」 憂「あーずにゃん♪」 唯「……」 憂「……」 唯「なにしてるの?」 憂「ちょっと体操してた」 唯「あずにゃんって叫びながら?」 憂「うん」 唯「そっか」 憂「うん」 …… 憂「今日のご飯はカレーだよ」 唯「わーい」 憂「たーんとお食べ」 唯「おいしい」 憂「ありがとう」 唯「ごちそうさま」 憂「お粗末さま」 唯「で」 憂「うん」 唯「さっきのはなに?」 憂「なんでもないよ」 唯「憂はさ」 憂「なに?」 唯「あずにゃんが好きなの?」 憂「……」 唯「そうなの?」 憂「…わからない…」 唯「わからない?」 憂「でもお姉ちゃんがあずにゃんに抱きついてるのみてると」 唯「うん」 憂「ちょっと羨ましいなって思ったり…」 唯「あずにゃんとにゃんにゃんしたいって?」 憂「…うん」 唯「うんじゃなくて」 憂「え?」 唯「あずにゃんとにゃんにゃんしたいの意味を聞いてるの」 憂「あ、それはね」 唯「うん」 憂「…私もわからない」 唯「わからない?」 憂「なんかにゃんにゃんしたいなって思ったけど」 唯「うん」 憂「にゃんにゃんってなんだろ?」 唯「なんだろうね」 憂「お姉ちゃん知らない?」 唯「知らない」 唯「憂は」 憂「うん」 唯「あずにゃんのことが好きなの?」 憂「さっきもいわなかった?」 唯「恋人になりたい?」 憂「わからない」 唯「それもさっきいったね」 憂「恋人ってなんだろう?」 唯「なんだろうね」 憂「女の子が女の子を好きになるっておかしいのかな」 唯「さあ」 憂「お姉ちゃんは彼氏いたことある?」 唯「ないけど」 憂「彼女は?」 唯「ないよ」 憂「あずにゃんとの関係は?」 唯「親友兼後輩かな」 憂「そっか」 唯「っていうかあずにゃんって呼ぶのやめなよ」 憂「やだ」 唯「あずにゃんをあずにゃんってよんでいいのは私だけです」 憂「私も平沢家の一員だよ」 唯「平沢唯だけに許された特権」 憂「じゃあ私もおねえちゃんになる」 唯「なんですと」 憂「ほら、髪を下ろしてこうやって止めたら」 唯「おお、私がもう一人」 憂「そうだ」 唯「うん?」 憂「私明日お姉ちゃんと入れ替わる」 唯「えっ」 憂「小説じゃよくあるでしょ」 唯「双子入れ替え?」 憂「ステップ・ファザー・ステップ」 唯「でも私たちは双子じゃないよ」 憂「でも双子以上に似てるよ」 憂「ギターもお姉ちゃんと同じくらいならできるし」 唯「えっ?」 憂「『演奏が完璧すぎる。おまえ唯じゃないな』だって」 唯「どういうことなの」 憂「律さんがそう言ってた」 唯「りっちゃん酷い」 唯「私の三年間は一体なんだったのか」 憂「まだ二年間しかやってないでしょ?」 唯「そうだった」 憂「お姉ちゃんの真似をする程度なら」 唯「うん」 憂「私、高三勉強だってついていけると思う」 唯「なにそれひどい」 憂「でもこのあいだ勉強教えてあげたの私でしょ」 唯「そうでした」 憂「ちゃんとノート取っとくから」 唯「なら許す」 憂「宿題もやるよ」 唯「さすが憂」 憂「じゃあ入れ替わり決定だね」 唯「でも私の方に不安が」 憂「大丈夫だよ。純ちゃんに話しておくから」 唯「どう大丈夫なの」 憂「お姉ちゃんになりきるためにお姉ちゃんの部屋で寝ます」 唯「おやすみ憂」 憂「違うよ」 唯「えっ」 憂「おやすみなさいお姉ちゃん、だよ」 唯「ああ、入れ替わりだね」 憂「そういうことだよ憂」 唯「じゃあお休みなさいお姉ちゃん」 憂「おやすみ憂」 翌日 律「おっす唯」 憂「おはよう」 澪「おはよう」 憂「おはよう」 紬「おはよう」 憂「おはよう」 さわ子「おはようみんな」 憂「おはようございます」 憂「よく考えたら授業中は憂の方があずにゃんと一緒にいられるよね」 憂「失敗したなぁ」 …… 唯「おはようあずにゃん」 梓「おはようございます唯先輩」 唯「まだちょっと眠いや」 梓「夜更かしでもしたんですか?」 唯「ちょっとね」 梓「そうですか」 唯「うん」 梓「唯先輩のことですからギターでもいじってて遅くなったんでしょうね」 唯「いや、昨日はギー太も憂のなりきりのために取られてたから」 梓「じゃあなんで遅くまで起きてたんです?」 唯「ギー太がなくて眠れなかった」 梓「そうですか」 唯「あ、チャイム鳴っちゃう。三年の教室に戻らないと」 梓「いやいや、入れ替わってるんじゃなかったんですか」 唯「そうだった」 梓「しっかりしてくださいよ」 唯「てへっ」 梓「はぁ」 唯「あれ? 梓「どうかしたんですか?」 唯「なんで私が唯だってわかってるの?」 梓「憂は私のことをあずにゃんだなんて呼びません」 唯「そっか」 梓「はい」 唯「でも昨日はそう呼んでたよ」 梓「呼んでるのは知ってますけど」 唯「知ってるの?」 梓「はい」 唯「隠しきれてないんだ、憂」 梓「でも私のことを呼ぶときにあずにゃんとは言いませんよ」 唯「なんでだろ?」 梓「さあ…。呼び方なんて簡単に変えられないですし」 唯「中野」 梓「はい?」 唯「変えられるよ」 梓「そういう意味じゃなくて」 唯「あずさちゃん」 梓「へ?」 唯「憂は梓ちゃんって言ってたよね」 梓「はい」 唯「それなら私はそう呼ぶよ」 梓「そうですか」 唯「私は憂なんだから敬語なんてやめてよ、梓ちゃん」 梓「わかった」 唯「梓ちゃんのため口って違和感あるね」 梓「そうかな」 唯「タメ口あずにゃん」 梓「なにそれ」 唯「言ってみただけ」 梓「よくわからないよ」 唯「あ、さっきのあずにゃんはノーカウントで」 梓「どうでもいいでしょ」 唯「ホント違和感あるねタメ口」 梓「っていうか女の子がタメ口とかいわないでよ」 唯「敬語の方が梓ちゃんらしいかな」 梓「…」 唯「でも私は憂だからタメ口あずにゃんに慣れないと」 梓「いまのは?」 唯「今のも『タメ口あずにゃん』っていう固有名詞だからセーフで」 梓「そうですか」 唯「っていうか入れ替わりに全然動揺してないね」 梓「昨日連絡があったから」 唯「えっ」 梓「純に連絡してたんでしょ、憂は」 唯「してないよ」 梓「本物の方が」 唯「ああ、そんなこといってた」 梓「でも本物は理由を話してなかったらしくて」 唯「うん」 梓「要領を得ないから私に相談してきたの」 唯「それで?」 梓「それだけ」 唯「それだけ?」 梓「私が知ってるのは入れ替わりの事実だけ」 唯「どんな理由を推測する?」 梓「理由?」 唯「私と憂が入れ替わったことの理由」 梓「単純に遊びとか」 唯「そうかな?」 梓「っていうか憂の方が提案してきたって事実が驚き」 唯「こういうことって大抵私からじゃないかな?」 梓「だから本物の方」 唯「あ、そうか」 梓「なりきるか唯先輩として話すかどっちかにしてよ。さっきから紛らわしい」 唯「ごめん」 唯「ほんとはわかってたり?」 梓「まあだいたい」 唯「いじわるだね、梓ちゃん」 梓「だって」 唯「憂の思いに気づいてるのにそんな」 梓「えっ」 唯「えっ」 梓「思いってなんですか」 唯「えっ」 梓「えっ」 唯「梓ちゃん理由は気づいてるんじゃなかったの?」 梓「昨日律先輩に電話で聞いたら」 律『ああー、明日大事な小テストだからなー』 梓「だから唯先輩が憂にテストを受けさせるためにやったんだろうと」 唯「今日テストだったんだ、知らなかった」 梓「違ったんですか」 唯「私がそんなことするはずないじゃん」 梓「ですよね」 唯「えへへ」 梓「唯先輩がそんないい作戦を思いつくとも思えませんし」 唯「ちょっとひどい」 梓「で、憂の思いってどういうことなんですか? いや、どういうことなの?」 唯「ああ、それはねえ」 梓「はい」 唯「そういえば勝手に言っちゃっていいのかな」 梓「なんで?」 唯「憂の提案した作戦だし」 梓「ばれてるんだからいいんじゃないの?」 唯「いいかな」 梓「いいよ」 唯「だからその」 梓「うん」 唯「憂がね」 梓「うん」 唯「ところで話は変わるけどさ」 梓「突然だね」 唯「梓ちゃんは彼女いるの?」 梓「彼女?」 唯「そう」 梓「私は女だけど」 唯「わかってるよ」 2
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唯「……だもん、……あずにゃんなんてさ……けち……」ブツブツ 律「ほら! 唯がすねちゃっただろ!」 梓「そ、そんなこと言われても困ります!」 紬「思い切っちゃえばいいじゃない!」 梓「電化製品買う時みたいに言わないでください」 澪「梓……」 梓「澪先輩にそんな目で見られたら本気でへこみます……」 唯「あずにゃん……」ウルウル 梓「うっ……」 梓「と、というか! 当初の目的と変わってきてませんか!? 唯先輩の好きな人を聞くんじゃなかったんですか!?」 律「いや、楽しいし……」テヘッ 梓「最低です」 律「澪~!」 澪「いや、今のはお前が悪い」 律「え?」 紬「あらあら♪」 梓「ほ、本題に戻ります! 唯先輩の好きな人は誰なんですか?」 唯「えーっ……」 律「梓、ちょっとストレートに聞きすぎじゃないか?」 梓「律先輩は黙っといてください!」 律「澪……私はもうダメみたいだ」 澪「よしよし」ナデナデ 紬「唯ちゃんに質問があるの!」ビシッ 唯「ん? なにー? ムギちゃん」 紬「さっき私が梓ちゃんにくっついた時、どんな気持ちになった?」 唯「そ、それは……」 梓「……」ドキッ 唯「あずにゃんをとられたくないっていうか……」 梓「な、なに言ってるんですか!///」 律「梓「心配しなくても私はどこにもいかないわ!///」」イヤーン 澪「こらっ!」ボカッ 律「あいたー!」 紬「梓ちゃんは今の聞いてどう思った?」 梓「いや……その……う、うれしかったです///」 紬「じゃあ二人は付き合うべきだと思うの♪」 唯「ム、ムギちゃん!!」 梓「あ、ありえません!!」 律「つっこむタイミング同じとか……」 澪「息ピッタリだな」 唯「え゙っ! ありえないの!?」ガビーン 梓「あ、いやそうじゃなくて! 違います!」 紬「じゃあありえるの?」ウフフ 梓「うっ……ムギ先輩、いじわるです」 紬「梓ちゃん、一つ質問していい?」 梓「なんですか?」 紬「今でもその人にチョコ渡せないって思う?」 梓「あっ……なんでだろ。全然嫌じゃないです」 紬「うふふ♪」 唯「じゃ、じゃあこの中であずにゃんからチョコ貰った人があずにゃんの好きな人!?」 律「そういうことだな。楽しみにしとけよ! 唯!」 唯「う、うん!」 梓「な、なんで唯先輩に渡すみたいになってるんですか!」 唯「」ガーン 梓「そ、そういう意味じゃないです! 今誰に渡すか言ったら意味がなくなるというか……」 澪「梓も渡すの楽しみなんだな」 梓「はい……」 紬「楽しみだわー♪」 2月14日! 唯 あずにゃんからチョコを貰えた人が、あずにゃんの好きな人。 誰なのかはわからないけど、変に期待してしまう自分がいる。 この日はなんだか一日中ソワソワしてしまった。 あずにゃんに会いに行こうかと何度も考えたけど、なんとなくやめておいた。 今日初めて見るあずにゃんが、私にチョコを渡してくれるあずにゃんだったらどんなにいいだろう。 そんなことを考えてしまったから、会いに行けなかった。 なんだか自惚れすぎている気もする。期待しすぎると、違ったときのショックが大きいから、少し自分を落ち着かせることにした。 そうして机に突っ伏していると、五限の終了を告げるチャイムが響いた。 今まで長かったけど、後一つで放課後になる。 部活以外のことで放課後が楽しみになるなんて経験は、初めてのことだった。 「唯、なんだか具合悪そうよ? 保健室行く?」 前の席の和ちゃんが、私を心配して声をかけてくれた。 そんなに顔色が悪いのかな。でもこれは仕方ない。 だって、すごく緊張するんだもん。 「んーん、大丈夫だよ!ちょっと緊張してるだけ!」 そう言って、また自分の腕に顔をうずめた。 2月14日! 梓 今日は待ちに待ったバレンタインデーだ。 この日のために一生懸命作ったチョコは、まだ鞄の中に眠っている。 これを渡そうと考えている人は、今何をしてるのかな。 もしかしたら会いに来てくれるかも知れないと思って、何度も教室の扉に目をやったけど そこから見える風景は、誰もいない廊下だけだった。 机の上に置いてある鞄に、ぽすんっと頭を預けた。 「もし受け取ってくれなかったらどうしよう」 なんて不安になっている自分がいる。 軽音部の先輩方に限ってそれはないだろうけど、今回は義理ではなく本命チョコなのだ。 しかも、私がチョコを渡す人が私の好きな人なのだと、全員が認識している。 つまり、その人の思っている私の好きな人がその人じゃなかったら、遠慮して受け取ってもらえない可能性もある。 はぁ、とため息をついて椅子に深くもたれた。 「早く授業終わらないかな……」 5限目が終了し、なんとなく鞄の中の箱を取り出してみる。 黄色い用紙に包まれたそれは、まるで生きているかのように輝く。 自分の思いを精一杯こめて作ったチョコだ。 この思いがしっかりと、霞みなく伝わったらどんなに嬉しいだろう。 放課後のことを考えていると、自然と頬が緩んでしまう。 「どうしたの梓ちゃん」 ふと顔をあげると、私の席の周りには憂と純がいた。 「唯先輩にあげるんだ?」 私の手に抱えられている黄色い箱を見て、純が問い掛ける。 「うん……まあ、そんなとこ」 あまりに素直な私に、二人は顔を見合わせている。 自分の気持ちはごまかさないよ。 だって、このチョコだけは本物なんだから。 6限目! 唯 結局そのあとも、気持ちが落ち着くことはなかった。 今の私に、あずにゃんのことを考えないようにするなんて、到底無理だった。 あの小さな手で、誰にチョコを渡すのか。 それだけが気になって仕方がなかった。 本当は、今すぐにでも立ち上がって音楽室まで駆け出したいところなんだけど そうしてしまうと今までの苦労が全部無駄になってしまうので、グッと堪えた。 「ああ、早く授業が終わればいいのに」 そんな言葉ばかりが、頭に浮かんでは消えていった。 いつもの十倍はあるんじゃないかと思うくらい長く感じた6限目が、やっと終わった。 私は、誰に声をかけられるよりも早く、教室を飛び出した。 この日のために用意していたチョコが入った鞄を、しっかりと手に握っている。 立ち止まることなく廊下を走り抜け、何段もとばしながら階段を駆け上がった。 ガチャッと、勢いよく音楽室の扉を開ける。 しかし、そこにはまだ誰の姿もなかった。 当たり前か。こんなに急いできたんだもん。 私は、いつもの席に座り、皆の到着を待つことにした。 6限目! 梓 6限目の終了が、教師による課題発表のせいで少し遅れていた。 こんなにも先生を恨んだことは過去になかったかもしれない。 ジダンダを踏む私の足音が教室に響いていた。 憂と純が、なんだか微笑みながらこちらを見つめている。 もどかしい。本当にもどかしい。 今すぐにでも音楽室に行きたいのに。 ようやく長い長い諸連絡が終わり、授業から解放された。 それと同時に鞄を手に取り、教室から飛び出す。 中のチョコが崩れないように、早歩きで行かないといけないのがまたもどかしい。 本当なら全力疾走で向かいたいくらいだけど、なるべく良い状態で唯先輩に食べてほしい。 音楽室へと通じる階段へたどり着き、一歩一歩上っていく。 おかしい。音楽室から何も聞こえてこない。 私は授業で少し遅れたから、先輩方はもう到着しているはずだ。 色々と疑問に思いながらも、確実に階段を上っていった。 放課後! 唯 自分の席についたものの、とくにやることがないので、ただソワソワしてしまう。 私の心臓は、壊れそうなくらい高鳴っていた。 もう10分は待っているはずなのに、何故か誰もこない。 不思議に感じながらも、私はそのまま大人しく待ち続けることにした。 机の木目が魚に見える。 「あずにゃん、遅いな」 15分ほど待ったところで、さすがにおかしいと思い、椅子から立ち上がった。 もしかしたら今日は部活が休みなのかも……。 いや、でもそんなはずは……。 たくさんの不安が私を襲う。 携帯電話を開いて見てみたけど、なんの連絡もない。 考えれば考えるほど、私の不安は大きくなっていった。 とにかく皆を探さないと。 そう思って、音楽室の扉に手をかけた。 その瞬間、ガチャリという音とともに、待ちに待った小さな体が私の前に現れた。 音楽室 梓 ようやく階段を上りきり、音楽室の扉を開けると、変な体勢でこちらを見ている唯先輩がいた。 「何してるんですか?」 私の問い掛けに 「あんまり遅いから皆を探しにいこうと思って」 と、照れながら応える唯先輩。 「すいません。授業が長引いちゃって」 平然を装いながら言った。 ここまで凄い早歩きで来たなんて、なんだか恥ずかしくて言えなかった。 「寂しかったよあずにゃーん!」 ぎゅっ、と私を包む暖かい感触。 「な、何するんですか!」 そう言いながらも、とても安心して、目をつむってしまった。 とりあえずいつもの席に座る私と唯先輩。 鞄はお互い、音楽室にある青いソファーの上に置いておいた。 「他の先輩方はどうされたんですか?」 「わかんない、誰も来ないね。連絡してみよっか!」 そう言いながら携帯を取り出す唯先輩。 私はそれを慌てて止める。 「い、いいです! 大丈夫ですから!」 その言葉を聞いて、「そうかな?」と答えた後、唯先輩は再び携帯をポケットに戻した。 途端に訪れる静寂。 いてもたってもいられなくなった私は、一つの提案をした。 「……ギター弾きませんか?」 「いいよ!」 両手をいっぱいに広げて肯定するその姿が、とても可愛らしかった。 ギー太を抱えて、青いソファーに座る唯先輩。 私はそんな唯先輩の目の前に立ち、運指の細かい部分を指摘する。 一生懸命にギー太と向かい合う姿も、また可愛らしかった。 そんな唯先輩を見ていると、私はある一つの衝動に駆られた。 すごくドキドキして、自分でも顔が赤くなっているのが分かる。 そんな私の顔を見て、唯先輩が問い掛けてきた。 「あずにゃん、どうしたの?」 その言葉を聞いて、私は唯先輩に抱き着いた。 あったかい、唯先輩独特の温もりが私を包み込む。 窓から差し込む夕陽と、どこからか聞こえてくるソフトボール部の掛け声だけが、辺りを覆った。 夕陽の差し込む音楽室 唯 急にあずにゃんに抱き着かれてすごく驚いたけど、その温もりにすぐ私の心は落ち着いた。 自然と、手があずにゃんの頭を撫でる。 ぎゅっと抱きしめてくる小さな手が、とても愛しい。 「ふふっ、あずにゃんかわいいね」 微笑みながらそういうと、あずにゃんは慌てて身を引いた。 「な、ななな、何を言ってるんですか!」 トマトみたいに真っ赤な顔が、私を見つめる。 空気が、フッと変わった気がした。 なんだろう。あずにゃんの方に吸い込まれていく。 小さな静寂の中、私とあずにゃんはキスをした。 「えへへ……」 今、自分はどんな顔をしているのだろう。 きっと、さっきのあずにゃんみたいに真っ赤っかなんだ。 何故だか、恥ずかしくて仕方がなかった。 その恥ずかしさを紛らわすように、私は鞄をあさった。 「あ、あずにゃん……これ」 そして、赤色に包まれた箱を、あずにゃんの目の前に差し出した。 「これって……」 「うん、チョコだよ。あずにゃんのために一生懸命作ったんだ」 「唯先輩の手作りですか?」 「もちろん!」 その言葉を聞いたあずにゃんも、慌てて鞄の中をあさり始めた。 「あ、あのっ! 唯先輩!」 私の方に差し出された手には、黄色い箱が握られていた。 「あずにゃん……じゃあ……す、好きな人って」 「唯先輩、ですよ」 ニッコリと笑うあずにゃん。 ああ、本当なんだ。 あずにゃんが私にチョコをくれたんだ。 「私もあずにゃんが好き!」 勢いに任せて、言ってしまった。 「何泣いてるんですか」 優しい表情で、困ったように笑うあずにゃん。 「えへへ……嬉しくて」 あずにゃんが、私の涙をハンカチで拭ってくれた。 「あずにゃんも手作りなの?」 「そうですよ。がんばって作りました」 「ほんとに? ありがとうあずにゃん! 一生大事にするよ!」 「いや、食べて下さいよ……」 止まることのない涙をあずにゃんに拭ってもらいながら、他愛もない会話をした。 全てが嘘みたいだけど、現実なんだ。 私はあずにゃんと…… ん? あずにゃんと? 「……あずにゃん!」 「はい、なんですか?」 「私と付き合って!」 突然の私の告白に、目を丸くするあずにゃん。 「……ずるいですよ、唯先輩」 「え?」 「それ、私が言おうと思ってたのに」 「……ってことは」 「はい。よろしくお願いします」 そう言いながら、にこりと微笑むあずにゃん。 あまりの嬉しさに、止まりかけていた涙がまた溢れてくる。 「毎日お味噌汁作ってね!」 「憂に怒られちゃいますよ。それにそれはプロポーズです」 呆れた顔のあずにゃん。 私は今、すごく幸せです。 終わり 戻る おまけ
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唯「あずにゃんあずにゃんあずにゃーん」 梓「もう、唯先輩ってば。なんですか?」 唯「あずにゃんに誕生日プレゼントあげるね~」 梓「わわ、ありがとうございますっ」 唯「はい、牛丼」どんっ 梓「・・・え?」 唯「あずにゃん好きでしょ?牛丼」 梓「いや、まあ、好きですけど・・・」 唯「あずにゃんハッピーバースデー!」 紬「ハッピーバースデー!!」 ぱちぱちぱちぱち 梓「あの、どうして牛丼屋さんを貸し切って誕生日パーティーなんですか?」 梓「ああ、いえ。牛丼は好きなんですけどね?」 唯「あずにゃん牛丼好きなんだよね?だから牛丼屋さん貸し切ったら喜ぶかなって?」 梓「うん。牛丼は好きですけど、女子高生の誕生日パーティーとしてはおかしいですよね?」 紬「梓ちゃんがナントカの大盛りっていうのが好きって聞いたから、特別に作らせてみたのっ!」 梓「はい。ありがとうございます。でも、誕生日パーティーの主賓の好物の調査は合間なんですね?」 紬「シッポの大盛りっていうのを作ってもらったの♪」 梓「アタマの大盛りです!逆です逆っ!」 紬「牛のテールのお肉で牛丼を作ってもらったのよ!」フンスッ 梓「それはそれで美味しそうですが、逆ですね」 唯「シッポの大盛りとか、テールスープかっ!」 紬「あはははっ!」くすくす 梓「いえ、無理にツッコミ役に回らなくていいですから唯先輩。それツッコめてないですし、ええ。」 澪「 ポリポリポリポリポリポリポリポリ」 梓「はい。澪先輩はさっきから何を食べてるんですか?」 澪「プリッツだぞっ!今日はポッキー&プリッツの日だからな!」フンスッ 梓「自由かお前は!私を祝え!せめてプリッツじゃなくてこのシッポの大盛りを食えよ!」 澪「プリッツおいし。ポリポリポリポリポリポリポリポリ」 梓「マイペースか!あくまでマイペースかよ!」 律「」ボーッ 梓「・・・律先輩はさっきから何をしてるんですか?」 律「ああ、誕生日おめでとう梓。今、私はボーッとしているんだよ」ボーッ 梓「・・・どうしてでしょうか」 律「唯ムギ澪の3人のテンションが振り切れてる時にはツッコむのを辞める事にしたんだよ。無駄だからさ」ボーッ 律「こうつらがその気になれば私のツッコミなんて無意味なんだよ。だから流れに身を委ねる事にしたんだ」ボーッと 梓「お前か。お前の怠慢が今のこの事態を招いたのかっ!」 梓「ブレーキをかけられる立場でかけなかった結果がシッポの大盛りか!」 律「いいじゃんか。美味しそうだし」ボーッ 梓「いや、まあそうなんですけどね?」 澪「 ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ」 梓「澪先輩はまだ食ってんですか!?いつまでプリッツ食べてる気でうすか!」 唯「あずにゃーん。このシッポの大盛り美味しいよ~」もぐもぐ 梓「こっちはこっちでもう食ってるし!!」 なんやかんやであずにゃんの誕生日を祝った軽音部だったとさ めでたしめでたし 戻る
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「憂鬱だわ…」 新年度早々和ちゃんがそう行ってため息をついた。 真面目な和ちゃんにしては珍しい。どのくらい珍しいかって言うと鼻血や涎出してないムギちゃんに遭遇するくらい珍しい。 しかも登校中にそんなこと言うなんて和ちゃんらしくない。生徒会の仕事で疲れてるのかな? 「なにか悩みごと?私でよければ相談に乗るよ?」 あ、憂に先越されちった。まぁ、ここは可愛い妹に花を持たせてあげよー 「ほら、憂って世界一可愛いじゃない?新入生の中に憂を好きになっちゃう子が出て来たらどうしようって…」 「の、和ちゃん…恥ずかしいよぉ。それに私だって気が気じゃないんだよ?和ちゃんって宇宙一カッコいいからもしも下級生がって…」 「嬉しいこと言ってくれるわね。でも、そうね…せっかく憂がそこまで言ってくれるんだから、 せめてあなたにとって一番カッコいい人間ではいたいわね」 「と言うと?」 「憂以外の子なんかには心動かされないってことよ」 「の、和ちゃん…」 「憂にも世界一可愛い恋人でいて欲しいのだけど、これはわがままかしら」 「わがままなんかじゃないよ!うん、和ちゃんの一番で居続ける自信はあるよ」 わーお、悩みじゃなくておのろけだ~。 なんだかくすぐったいや。妹と親友がいちゃいちゃしてるからかな? りっちゃんと澪ちゃんなら別に平気なんだけどな。ムギちゃんとさわちゃんの場合、あっちの意味で平気じゃいられないんだけど…。 「お姉ちゃんも気をつけたほうがいいよ?梓ちゃん、ちっちゃくて可愛いから…」 「だからってあんたが浮気するのはもっとNGよ、唯」 「そうだよ!お姉ちゃん可愛いから狙われやすいもん。あぁ…心配だなぁ、お姉ちゃん…」 「いけない子ね、憂。唯のことをそんなに気にかけるなんてちょっと妬けちゃうわ」 「も、もう和ちゃん…いぢわるしないでよぉ」 さてまぁバカップルは無視するとして、憂の言うことはもっともだよ。 可愛い可愛い可愛いあずにゃん、私がしっかり守らなきゃだね! というわけでじっせん!その1!! 「あ、唯先輩♪」 まぶしい笑顔で私を迎えてくれたのは、もちろん愛しのあずにゃんだ。 いつもは家の近くで待ち合わせてるんだけど今日は校門前で落ち合った。 メールでそのことをお願いしたら、ちょっと不思議そうにしてたけどちゃんと了解してくれた。 「唯先輩と会える時間が減るのは寂しいですけど、がまんします」って一文に、私、きゅんと来ちゃったよ。 ごめんね、あずにゃん。でもでも、こんな可愛いことされたら…ね。 合流したらあずにゃんと一緒に校内へ…は行かず、新入生たちがたくさん集まってる前で私はついに計画を実行に移すのでした! 「あずにゃん、大好きだよ♪」 「え?はい、私も唯先輩のこと…んむっ!?」 新入生たちの興味が程よく集まった頃を見計らって私はあずにゃんの唇を奪っちゃいました! びっくりしたみたいでちょっとだけ抵抗されたけど、本気のキスだって伝わってからは ちゃんと背中に手を回してくれた。私も同じようにきゅっと抱き締める。 写メを撮る音とか冷やかしの歓声とかキマシタワーって聞こえてきたけど、これも私の計画通り! こうやってあずにゃんとのラブラブな仲を見せつけておけば誰も邪魔なんかしないよね。 「ムギちゃんったらまたビデオ回して。そんなに羨ましいなら、…試してみる?お・な・じ・こ・と」 「さ、さわ子先生たら…お願いします♪」 「じゃあ遠慮なく」 バカップルは無視。ていうかさわちゃんは遠慮しないと捕まるんじゃ… 続いて、じっせん!その2!! 始業式の日から部活見学が始まる。去年は憂と純ちゃんが来てくれたんだっけ。 なんで最初から来てくれなかったのーってあずにゃんに聴いたら、「唯先輩との時間を無駄にした一年前の私をひっぱたきたいです」って言ってたっけ。 えへへ、気にしないでいいんだよ、あずにゃん。これから一生かけて無駄にした時間を取り戻そうね♪ …っとと、思い出に浸ってばかりじゃいられないね。見学者が来たところで作戦開始であります! 「あずにゃん、じゃあふたりきりでちょっと合わせてみよっか」 「はい、いいですよ」 「ふたりで合わせる」っていうのは私たちの合言葉。やること自体は単純で、私とあずにゃんでひたすらジャムるんだけど… 「唯先輩、んっ、ふぅっ…今日は…がん…ばります…ね…んんっ」 「え、へへ…あずにゃんともっともっと…気持ち良く…なりたいもん…んうっ」 私たちの場合、十分二十分とジャムって限界突破する頃には、なんて言うか…こう言う気持ちになっちゃうんだよね。 ふたりの爪弾くメロディが溶け合うみたいに私たちの身も心も溶け合うみたいで… 「はぁはぁ…あずにゃん…もっともっとだよ…もっとあずにゃんが欲しいよぉっ!」 「だ、だめです、唯先輩…ゆい…せんぱ…私、もぉ…トンじゃうぅっ!」 つまりこの作戦、私たちは一心同体なんだよって見学に来た新入生に見せつけるのが大切なんであります! 「おいばか律、お前なに新入生に色目使ってんだよ!そんなことしてると今夜膝枕してやらないからな!」 「ばっか、何ヤキモチ妬いてんだよ澪~。澪に色目使う奴がいないか睨みをきかしてんだよ!」 「り、りちゅう~」 バカップルは無視。ていうか既に膝枕してんじゃん、澪ちゃん。 そして最後の最後。じっせん!その3!! 今日は新歓ライブだ。 私にとってはあずにゃんと出会うきっかけになったような、大切な想い出のある特別なライブだよ。 「一年前、唯先輩がこのステージに立ってくれたから、今、私はここにいるんですよね」 「そう考えると不思議だねー。運命だね♪」 「運命なら私はもっと前に感じてましたよ。学祭ライブのテープ聴いた瞬間にビビッと来ましたもん」 あずにゃんも同じ気持ちでいてくれたんだ。えへへ~、嬉しいな♪ あずにゃんの為にもライブを成功させなくちゃ。それで私たちの為にも最後の作戦を達成しなくちゃ! 途中、「田井中律はすっこめ!澪様ー澪様ぁ~」ってわけわからない妨害があったこと以外はライブは無事に進んでいく。 ていうか、騒いでたのって元生徒会長さんだよね?卒業生がなにやってんのかなぁ… まぁ、「誰がすっこむかってんだ!澪はあたしのもんだ!力ずくで奪ってみやがれ!」っていうりっちゃんの啖呵はかっこよかったけどね。 あ、これ聴いた澪ちゃんが腰抜かして蕩けちゃって一時演奏中断したのはアクシデントって言えばアクシデントかな。 次は私のソロパート。そしてここからが最後の作戦の本番だ。 「みなさん、ごめんなさい!プログラムに一部変更があります!」 突然の宣言にあずにゃんはきょとんとしてる。そりゃそっか、あずにゃんには秘密にしてたもんね。 サプライズを成功させる為にりっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃんには協力を頼んであるんだけどね。 でも、曲が始まったらあずにゃんもきっとわかってくれるはず。ちゃんとついてきてくれるはず。 そうあずにゃんを信じてるから、私は最後の作戦を決行できるんだよ。 「私はこの歌を一番大切な人に捧げたいと思いますっ」 さぁ、行くよっ、あずにゃん! 「題して、あずにゃんに首ったけ!…あずにゃんは私の嫁~っ!」 さぁ心して聴け新入生諸君!あずにゃんは…あずにゃんは…私のお嫁さんなのだぁっ! 私のお嫁さんなのだぁっ! 可愛い -- (名無しさん) 2010-04-18 09 08 16 唯梓サイコー! -- (名無しさん) 2010-07-30 21 23 50 その歌聞かせて〜♪ -- (あずにゃんラブ) 2013-01-20 20 40 34 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る